著者:みのりくん(農家の店みのり Web担当・H店長監修)

夏野菜が呪われた?真夏のトラブル 怪談編

はじめに

こんにちは、野菜怪談プレゼンターみのりです。

夜、畑を見回ると、なんだか様子がおかしい。
実の色、形、そして数――何かが、いつもと違う。
昼間は気づかなかった変化が、夕暮れの光の中で急に浮き上がって見える。

これは怪奇現象でしょうか?

安心してください。履いてますよなんてネタが数年前に流行ったがします。
話はそれましたが、これら全部、理由が説明できる現象です。

夏野菜のトラブルが多くなってくるこの季節、、、
怖い話で一緒に涼んでみませんか。
このブログは次のような方におすすめです。

  • 夏野菜のトラブルを知りたい
  • 夏野菜がうまく育たない
  • 怖い話大好き

寒気

怪談その一:実に浮かぶ黒い痣😱

ある日の夜、畑を見回ると、実のお尻に黒いシミ。
『あれ?なんだろう?』
何かがおかしい。
恐る恐る近づいてみると……野菜が腐ってる?
昨日までは何もなかったはずなのに。

野菜の呪いか?

それ、尻腐れ(カルシウム欠乏症)です。

真夏のトラブル1:尻腐れ(カルシウム欠乏症)とは

尻腐れ(カルシウム欠乏症)という言葉が出てきました。
この時点でカルシウムが足りてないということだけ推測できます。
解説します。

結論:果菜類でよく見られる生理障害で、果実の花落ち部分(お尻の部分)が黒褐色になり、へこんで腐ったように見える症状です。

原因は、水切れによるカルシウム不足です。
カルシウムは水の通り道を伝って果実まで運ばれる養分のため、土が乾いたり湿ったりを繰り返すと、うまく届かなくなります。

連日30度を超える猛暑日に、水やりが2日に1回など不定期になっている畑でよく見られます。
トマト・ピーマン・ナスなどナス科の野菜で特に多く発生し、プランター栽培は土の量が少ない分、乾燥のスピードが速く注意が必要です。

対策はどうする?

結論:土の乾湿差を減らすことです。

マルチを敷いて土の乾燥を防ぎ、朝夕同じ時間に同じ量の水やりを続けましょう。
すでに黒くなった実は除去して、葉面散布用のカルシウム資材で吸収を助けるのも一つの手です。

怪談その二:実の内側にご用心😱

朝、収穫に向かうと、真っ赤に熟した実がパックリと音を立てて割れていた。
まるで内側から何かが飛び出したかのように。
内側に何かいた?なぜ割れた?昨日の夕方までは、何も問題なかったはずなのに。

それ、実割れ(裂果)です。

真夏のトラブル2:実割れ(裂果)とは

次は実割れです。実が割れるということが、この時点でわかっていることです。
解説します。

結論:トマトやスイカ、さくらんぼなどの果実の表面が縦や放射状に裂けてしまう生理障害です。

なぜ、勝手に割れるのでしょうか?

主な原因は、果実内部と外皮の水分吸収・膨張スピードの差です。乾燥が続いた後に急に大量の水分(雨や灌水)を吸収すると、果肉が急速に膨張する一方で外皮の成長が追いつかず、内側からの圧力に耐えきれずに裂けてしまいます。特に果実が成熟して外皮の伸展性が落ちている時期に起きやすくなります。

主な発生要因は次の通りです。

まず水分管理の乱れが最大の要因です。乾燥状態からの急な大雨や、灌水量を急に増やした場合に発生しやすくなります。次に高温や強い日射による蒸散の変化、急激な気温差も外皮の硬化・軟化に影響します。

対策はどうする?

灌水量を一定に保ち急激な変化を避ける、マルチングで土壌水分を安定させる、収穫適期をやや早めに設定する、といった方法が有効です。

怪談その三:時が止まったトマト😱

収穫の時期を迎えても、ずっと青白いまま。
どうした?生育不良かな?
時間だけが、その実の上で止まっているように見える。
周りの実は次々と赤くなっていくのに、なぜかその一つだけ。

それ、着色不良です。

真夏のトラブル3:着色不良とは

結論:トマトなどの果実が成熟しても本来の色(赤やオレンジなど)にきちんと色づかず、部分的に緑色や黄色、白っぽさが残ってしまう生理障害です。

トマトに色がつかないということでしょか。
問題は、なぜ?です。
解説します。

主な原因は、温度と日照条件です。果実の着色にはリコピン(赤色色素)やカロテノイドの合成が必要ですが、これらは高温下(おおむね30℃以上)ではうまく合成されません。特に着色期に高温が続くと肩の部分が着色不良を起こしやすくなります。また強い直射日光による果実温度の上昇や、逆に低温・日照不足による色素合成の停滞も原因になります。

その他の要因としては、カリウム不足があります。カリウムは糖の転流や色素合成に関わるため、不足すると着色が進みにくくなります。また品種特性(緑色が残りやすい品種)や、葉が茂りすぎて果実に日光が均一に当たらない場合も影響します。

対策はどうする?

遮光ネットなどで果実の高温を防ぐ、適切な葉かき・整枝で日当たりを均一にする、カリウムを適切に施肥する、といった方法が一般的です。

与太話:尻腐れと実割れ、実は根っこが同じ

実は「尻腐れ」と「実割れ」、この2つには共通点があります。 どちらも、カルシウム不足で果実の細胞壁が弱っているときに起きやすくなるということです。

引き金になるのは、どちらも急な水分変化です。 乾いた土に一気に水が入ると、果実は短時間で膨らもうとします。 このときカルシウムが十分にあれば、細胞壁どうしがしっかりつながって皮も果肉も持ちこたえます。 逆にカルシウムが不足していると、細胞壁のつなぎ目が弱いまま水分変化を迎えることになり、同じ揺さぶりでも耐えきれません。

その結果、実の先端が壊れれば尻腐れ、皮が内側からの圧に負ければ実割れとして症状が出ます。 症状の出方は違っても、根っこにあるのは同じ「カルシウム不足による細胞壁の弱さ」です。 つまり、水やりを一定に保つことに加えて、カルシウムを補って細胞壁の土台を強くしておくことが、両方の予防につながります。

みのりでは「カルシウムエキス(500cc)」をおすすめしています。 希釈して葉面散布で使えるタイプなので、追肥のタイミングを気にせず、気になったときにすぐ補えるのが便利です。

カルシウムエキス500cc

カルシウムエキス

尻腐れ・実割れが毎年気になる方は、水やりの見直しとあわせて、一度試してみてください。

まとめ

今回は夏にぴったりな夏のトラブル編でした。

少しは涼しめましたか?

次回のブログもお楽しみに!

農家の店みのりは栃木・茨城に9店舗展開。専門スタッフがお客様の状況に合わせてご提案します。

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